新卒で入った会社を早期退職をする場合する際に、悩む人が多いのが退職理由です。
- 退職したいけどなんて言えばいいのかわからない
- 退職理由で嘘はついていいの?
- 皆なんて言ってるの?
- どうしたら波風立てずに退職できるか知りたい
実際、こんなふうに悩んではいませんか?
新卒の社員が転職や早期退職をする場合、きっと周りには否定されるだろうと不安になりますよね。
新卒が退職理由を伝えるときにはいくつかの注意点があります。
ここでは僕自身が経験したことを踏まえて、新卒が退職する際によい退職理由と後悔しない伝え方をご紹介します。
新卒の退職理由と伝え方の注意点
マイナスなことは言わない
新卒が会社を辞めるときに、嫌だったことや不満を言うことはNGです。
新卒の人が退職・転職をする理由にはマイナスなことがほとんどですが、これは一番やっちゃいけないことです。
その理由に対して、話した上司や周りの人に「そんなんじゃどこでもやっていけない」「根性ないなぁ」などと必ず否定されます。
何より心苦しいですし、一番嫌な思いをするのは会社側の人たちです。少なくともその会社にはお世話になっているわけですし、残りの在籍期間がものすごく居づらくなります。
退職理由はできるだけポジティブに伝える
退職理由としては、「自分のやりたいことがあるため」「こうなることが目標だから」など、ポジティブなことを言った方がいいです。
もちろん否定されたり、後ろ髪を惹かれるようなことを言われたりもしますが、それはあなたを思ってのことでもあるからです。
特にやりたいことがなくて、今の会社にいることがつらい場合でも、何かしらの前向きな退職理由を考えておきましょう。
マイナスな理由であれば上司や会社側も責任を感じますが、ポジティブな理由であれば案外応援してくれる場合も多いですよ。
退職を伝えるときは必ず1対1で
退職することを伝えるときは、上司に「ちょっとお話があります」「少しお時間よろしいですか」などと伝えて、必ず1対1の場で伝えましょう。
間違っても周りに人がいる状況や、仕事で席を外せないときには伝えてはいけません。
誰かに退職の旨を聞かれてしまうと、退職日まで気まずくなりますし、仕事もやりにくくなります。人間関係だけでなく、仕事への影響もあるため、上司からの報告があるまでは周りには伏せておきましょう。
退職を伝えられた上司も、今後をどうするかなど考えることがたくさんあるため、先に周りに知れてしまうと仕事が進めずらくなります。
新卒が気を付けたい退職の切り出し方
次に、退職の切り出し方ですが、重要なのはタイミングと勇気です。
ポイントは以下のとおりです。
- 始業前の時間帯に伝える
- 出来る限り休み前に伝える
- 申し訳ない気持ちを一緒に伝える
- 相談ではなく決定事項として伝える
退職を切り出すと話し合いになる場合がほとんどなので、就業時間外で個別に時間を作ってもらい、相談ではなくしっかり意思表示することが大切です。
仕事中は上司も忙しいので、就業前やあらかじめ時間を作ってもらえるようにアポを取っておきます。
切り出し方としては、
- ○○さん、少しお時間よろしいでしょうか
- お話ししたいことがあるので、ちょっとよろしいですか
- あの、お伝えしたいことがあります
など、まずは必ず直属の上司に時間をもらうことを伝え、場所を変えて辞めたいと伝えるようにするのがよいですね。
タイミングがなかなか掴めないときは、前日や朝などに事前に時間を確保してもらうと、相手も調整しやすいのでおすすめです。
また、退職を伝え方としては、「辞めることを考えているのですが…」といった相談ベースではなく、「辞めたい」としっかり意思表示をしましょう。
会社側としては当然引き留めに入りますし、新卒だからと説得をしてきますが、確固たる意志ではっきりと伝えなければ意味がありません。
あれこれ考えて、伝えたいことがよくわからなくなってしまうと上司も困るので、ある程度は話の流れをイメージしておくとスムーズに話せます。
辞めたいことを言えないときには、辞めたいときに確実に前に進む方法をご覧ください。
新卒1〜2年目で辞めた人に多い退職理由
厚生労働省の調査「転職入職者の状況」では、新卒入社1〜2年目で転職をした人の退職理由を見てみると、(その他を除いて)男女ともに「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が1位で、2位は男性・女性ともに「給料等収入が少なかった」となっています。
近年ブラック企業問題が広まり、職場環境や労働条件を理由に前職を退職していますね。
人手不足が騒がれる中、若手を劣悪な環境で労働させたり、実現しない夢を抱かせて働かせる企業が目立つのもうなづけます。電通の「過労死」も社会問題となりましたから。
「働くとは何か」を考える思考も広がり、健康や人生を第一にすることが大切とされています。
詳しい退職・転職理由の統計については、『転職は何年目が一番多い?男女別に見る新卒の転職率と辞める理由』をご覧ください。
新卒で退職理由が思いつかないときの2つの方法
体調不良や診断書を見せる
「やむを得ない理由」というのが退職できるポイントです。
特に身体への影響や病気などがあれば、それを理由にすれば退職しやすいです。
新卒で多いのが「うつ病」を発症し会社を辞める人ですが、必ず「診断書」が必要になります。知り合いや身内に診断書を書いてくれる人がいればいいですが、そうでない場合は嘘は難しいので注意しておきましょう。
ただし、体調不良や診断書でも「休職」という提案をされる場合もあるので、本当に辞めたい場合は正直に伝えることも大切です。
親の介護や実家の都合
どうしても納得してもらえる理由を話せない場合は、この手を使いましょう。
たとえ嘘でも、一番波風立てずに退職できる理由です。
こうした家庭の事情には、会社側はあまり突っ込むことができません。そのため深く詮索されることもなく、引きとめることもできないため、新卒でも確実に退職することができます。
ただし、この退職理由を使う場合は周到な準備と注意が必要です。
これには相応のリスクがあり、退職する前に嘘がバレることがあります。嘘がバレたら最悪です。退職するまでの期間は、地獄のような期間になることを覚悟してください。
まず、この退職理由を使う場合は、周囲の人たちに家庭事情をどれだけ話してしまっているかによります。
あまり自分のことや家庭事情を話してしまっていると、後で話のつじつまを合わせにくくなります。新卒で入社してからは、家庭事情などは深く話さないようにしておきましょう。
方法としては、前々から周りの人たちに匂わせておくか、急な展開を装う2パターンがあります。
前々から匂わせて置く場合は、ちょくちょく有給休暇や休みを取得して家の事情を匂わせます。また、退職理由に合わせて周囲の数人に少し話しておくと、退職を切り出しやすくなります。
急な展開を装う場合は、必ず話のつじつまが合うように理由をしっかり考えておきましょう。
何を突っ込まれても答えられるようにしておくことがポイントです。
退職理由で「嘘」は言っていいのか?
上記の家庭の事情など、嘘をつくことはとても心苦しいです。
本来ならば正直に話しておきたいでしょうが、「嘘も方便」です。嘘をつくことに罪悪感を感じるかもしれませんが、建前も必要です。
それでことが上手く運ぶのですから、本来の目的忘れてはいけません。
バレなければ何を言ってもいいわけではありませんが、建前というものは人生のどこかで必ず必要になります。それは心苦しいと感じているあなただけではなく、誰にでもあることです。
その嘘をつくことで、周囲の人に気を使わせてしまうこともあるとは思いますが、本当のことを話して傷つく人や迷惑をかける人もいるのです。
嘘を正当化しているわけではないですが、ときには嘘も必要だということを覚えておきましょう。
ただし、親や家族に言う場合は嘘は言わなずに正直に言いましょう。言えない場合は転職するまで「言わない」ことをおすすめします。
詳しい理由については、『反対される?親に言わないで転職する方法と伝えるタイミング』で解説しているので参考にしてみてください。
新卒の退職理由で一番いいのは「正直に言うこと」
本当はこれが一番良い退職理由です。
もちろんマイナスなことは言わないほうが良いです。それを全て正直に話すのではなく、自分のやりたいことや転職したいポジティブな気持ちを正直に話しましょう。
本当の気持ちを伝えることで、あなたは後ろめたさも感じることもなく、堂々としていられるはずです。必ずわかってもらえるわけではないですが、その気持ちは必ず伝わります。
会社側や上司は引きとめますし、否定もしてくるでしょう。
しかし、引き留めは会社側としての責務でもありますし、あなたの心配もしているのです。まだ若いからと、いろいろなことに挑戦することは良いことだと言ってくれる人もいます。
嫌味や否定的なことを言われるのは当然ですが、それでも自分はこうしたいという強い意志を示すことが、周りの気持ちも動かします。
マイナスなことを言わないことが前提ですが、あなたにもし野望や目的があるのなら、それを正直に伝えましょう。
もしも新卒で辞めることが不安な人は、『新卒の会社の辞め方とマナー!円満に退職を進めるその方法とは?』を参考にしてみてください。