本記事では、新卒で入社した会社を3年以内に辞めて、第二新卒として転職した体験談をご紹介しています。
あなたも、「今の職場がきつい」「大手に転職したい」など、中小企業や零細企業と呼ばれる職場から転職したいと考えているのではないでしょうか。
今回は、新卒で入社した零細企業を1年4ヶ月で辞め、苦しい職場から楽しく働ける職場へと転職した20代・男性の体験談です。
転職に至ったきっかけや転職までの経緯に加えて、零細企業で学んだこと、転職後の苦労などもご紹介します。
新卒2年目で零細企業から転職した20代男性の体験談
私は、いわゆるベンチャー気質な零細企業へ企画営業職として新卒入社し、そして2年目の8月をもって退職致しました。(入社して1年4ヶ月)
零細企業とは?
中小企業の中でもとくに小規模なものを指し、製造業であれば6〜20人、商業・サービス業であれば3〜5人以下などの企業など様々。制度や環境が整っていないため、待遇や業務に不満を抱く人は多いです。
新卒入社で零細企業へ〜仕事内容と大変さ〜
会社の事業内容は、車用品の企画製造販売であり、メーカー兼卸売業を行っておりました。
社長は30代後半で、零細企業に多そうなとにかく仕事が好きな体育会系の方です。
就職活動時、採用選考に進むにつれて、自分次第でやりたいことをガンガンやっていける環境がある、という話を聞き、車業界には特に興味があったわけではありませんでしたが、その社風に魅力を感じ入社した次第です。
実際入ってみると、その仕事の多さに大変驚きました。
零細企業であるため、とにかく人が少ない会社です。当然、事務等の専門職の人間はおらず、企画営業職でありながら事務・経理・生産管理・仕入れ等の仕事も基本的には自分たちで行わなければなりませんでした。
本職が営業のために営業活動を行うことは必須ではありましたが、普通にしていたのでは営業外の仕事で時間がなくなるため、早朝出勤・サービス残業にて時間を調整しての営業活動を余儀なくされました。
また、企画を行うことも必須でしたので、その時間も結局はサービス残業や自宅にて行うしかありませんでした。
さらには、社外における社長の付き合いの場にも積極的に参加せざるを得ない雰囲気があり、その時間を捻出するための負担も強いられました。
やりたい仕事をやろうにもその時間を取れる程の余裕を作ることもできず、零細企業でしたので大した福利厚生もなく、気が付けば入社前に抱いていたような希望がすっかり無くなっていました。
零細企業を退職するまで
そうこうしているうちに、最初は優しかった社長が段々と厳しくなってきて、怒られることが増え、それに対して萎縮してしまうようになっていきました。
また、1年目の冬に同じ新卒入社の内の1人が転職することとなり、その時に次は自分の番だろうと転職を意識するように。
それからの転落は非常に早く、2年目の春には毎日怒られるようになり、仕事中に涙が止まらなくなることがあるようになり、会社に行くのが嫌で仕方なくなりました。
そうなると仕事のミスが増え効率も落ち、さらに怒られるようになりさらに萎縮してしまうという、完全な負のスパイラルにはまってしまいました。
結果、退職することを7月に伝え、8月中は出社し、9月を有給消化という形で転職のために使えるよう配慮を頂き、9月をもって退職するに至りました。
零細企業からの転職活動と注意点
零細企業での最後の出社を終えた後、すぐに実家に戻りそこを拠点としての転職活動を始めました。
結果的には有給消化中に内定を取ることができ、ブランク無しでの転職に成功しました。
零細企業から転職するためにやったこと
休みが少ない中でも転職できたのは、こまめな活動と転職エージェントの担当者に任せられることは任せていたことだと思います。
仕事内容は同じ企画営業がしたかったので、それを軸に初めは求人サイトを見たりしていましたが、求人数が無数にあり選ぶのが難しかったので、転職エージェントを利用しました。
担当者の方が現状をよく理解してくれたので、今までやってきた仕事や経験に合わせて求人を見繕ってくれたので選びやすかったです。
書類や面接対策は第二新卒ということもあり入念に行いました。
幸い、前職が零細企業でなんでも自分でやっていたので、話せるスキルや経験等はたくさんあり、そこは多くをさせてもらっていたことが有利に働きました。
エージェントもしっかりサポートしてくれましたし、応募先へ客観的に推薦してくれていたことも助け舟になったと思います。
転職して得た、やりがいと仕事の楽しさ
転職先は前職と同じ企画営業職にて卸売業の零細企業に入社をしましたが、この会社は昔ながらの会社である意味落ち着いており、前職みたいな無茶な仕事の割り振り、付き合い等はほとんどありませんでした。
前職でさんざん痛い目を見た教訓から、零細企業での人間関係構築のコツを掴んでいたこと、またメーカー営業の経験から、仕入先とのセッションにおいて最初から力を発揮でき、気持ちよく働き始めることができました。
また年配の多い会社でしたので、新しいアイデアをこちらが提案した際に、企画さえ通れば自分が主導で仕事を進められる環境があり、前職よりもよっぽどしたい仕事を行いやすい環境がありました。
おかげで新卒入社の頃に抱いていた希望を取り戻し、働くことの楽しさを改めて実感することができたことは、本当によかったと思っております。
新卒で転職するということの注意点
後悔した点については、転職後の会社に対しては目立った不満はなく働いておりますが、人生一度の大切な新卒を棒に振ってしまったことは大変後悔しております。
新卒から大手企業や公務員として働いている友人と話をしていると、零細企業に入社した、または転職した人間はやはり年収が少ないです。
その分仕事が楽しいという良い点もありますが、年齢を重ねる毎にお金の問題は重くのしかかってきます。
やはり人生一度の新卒入社、意地でも基盤のしっかりした会社や組織への就職を検討した方がよかったと後悔することは多々あります。
新卒での転職の際に気を付けることは、年収が下がる可能性もあるということです。若者の転職でよくなることはほぼありません。
ですがそれは、経験のない転職ならば当然のことですし、若手のうちだからこそ下がる幅が小さいです。
そこから高給取りにまでのし上がっていくことは、一般的には厳しい現状かなとも感じますが、それは本人のやる気と努力次第だと思います。
転職を考える新卒の皆さんに伝えたいこと
もちろん、全ての転職した場合で言えることではありませんが、こういう現実もあるということ知っておいてください。
転職した時は確かに楽になりますが、それは短絡的で危険な考え方でもあるということです。
年収は下がり、その結果生活レベルをぐんと下げなければならないようになる、ということを念頭に、新卒で転職に悩んでいる方には良い転職活動をして頂きたいと思います。
ただ、新卒でも転職はできますし、私的には転職した結果よかったと思っています。
何より前職の零細企業にいたら、先の見えないままどん底にいたかもしれません。リスクや失うものもありますが、こうしていられるのも新卒から転職したからだと思います。
零細企業から新卒で転職した体験談まとめ!
以上が零細企業から転職した新卒男性の体験談になります。
転職することでわかることってたくさんあります。初めからすべてを予想しておくことは難しいですが、転職した後のことや転職する意味など、自分ときちんと向き合い転職活動を進めていきましょう。
周りの人や転職のプロに相談することで見えてくることもあるので、一人で悩まずに進めてくださいね。
転職のプロでは、第二新卒や20代専門のおすすめ転職エージェントはこちらでご紹介していますので、参考にしてみてください。
当サイトでは、新卒の転職に関するノウハウや第二新卒の転職事情を掲載しています。
新卒で転職方法がわからない方は、「第二新卒の転職で失敗しないやり方?具体的な手順と効率の良い進め方」で全体の流れや何をすればいいのかの参考にしてみてください。