異業種への転職を考えていても、未経験だったり、新卒で何のスキルもない自分が転職できるのかと、なかなか一歩を踏み出せずにいるのではないでしょうか。
しかし、実際には第二新卒こそ異業種へ転職するチャンスであり、20代後半や言うまでもなく30代・40代よりも転職できる可能性が非常に高いのです。
本記事では、新卒1年目で保険の営業から全くの異業種へ転職した経験を踏まえて、経験やスキルの少ない第二新卒が異業種へ転職しやすい3つの理由と、転職を成功させるための秘訣をお伝えします。
転職では特に、異業種へチャレンジする可能性を試せるのが"若い世代"や"第二新卒"です。今だからできることがありますし、異業種や自分のやりたいことや目標に進むなら今がチャンスですよ!
第二新卒で「異業種」へ転職する人は多い?
異業種への転職を考える人たちには、実際のところ入社1年目〜3年以内の「第二新卒」を含む20代がとても多いです。
2020年1月にリリースされた株式会社リクルートキャリアの「転職決定者分析」によると、20代前半の役半数以上が「異業種×異職種」に転職しており、「異業種」全てでは80%にもなります。
参考:リクルートキャリア【転職決定者データから見る】2020 中途採用市場
初めは自分のやりたいことも見つからずに新卒で入社した会社で、仕事や社会と関わっていく中で自分のやりたい仕事や目標を見つけることができたからではないかと私は思います。
これは、40~50代の上司や大人から見れば、新卒1~3年目で辞める人が多いとマイナスなイメージのようにも思えますが、一方で20代であれば異業種へ転職しやすいことを表しています。
私自身もそうですが、いろいろなことにチャレンジできるのも若いうちだけですし、それを理解しているからこそ飛び込んでいけるのでしょう。
第二新卒が異業種へ転職しやすい3つの理由
ではなぜ、第二新卒がこんなにも未経験の異業種へ転職できるのか疑問に持つ人も多いでしょう。
それは、第二新卒には異業種への転職しやすい以下3つの理由があるからです。
- 年齢が若く、知識やスキルの習得意欲が高い
- 経験がない分、新しい仕事や社風にも馴染みやすい
- 基本的な社会経験があるため育成コストが抑えられる
結論から言うと、異業種への転職は「第二新卒」などの経験が浅くて若い方がよいということです。
以下で1つずつ解説していきます。
年齢が若く、知識やスキルの習得意欲が高い
第二新卒はまだキャリアが築かれていないため、知識やスキルの習得意欲が高いことが特徴です。
異業種への転職においても、新たな分野に挑戦する意欲があることは大きなアドバンテージとなります。
また、企業は成長意欲のある人材を求める傾向があり、第二新卒の意欲を高く評価するケースもあります。
経験がない分、新しい仕事や社風にも馴染みやすい
第二新卒などの20代は、キャリアが浅いため会社に染まりきっておらず、企業にとって自社の社風や業界色に染めやすいメリットがあります。
変に知識や経験がない分、余計な経験が邪魔をせずに柔軟に対応できるため、たくさんのことをスポンジのように吸収してくれることに期待します。
つまり、知識や経験がなくとも育てやすいのです。
さらに体力や意欲があり、新しい風を持ち込んでくれるため、会社にとっても社風の底上げになります。
基本的な社会経験があるため育成コストが抑えられる
社会人としてのあり方やビジネスマナー がある程度身についている場合がほとんどなので、最初から教える手間やコストが抑えられます。
学生からの新卒を一から教えるのは大変ですし、コストもかかるので、第二新卒の存在は企業側としては助かるのでしょう。
第二新卒が異業種へ転職するメリット
第二新卒が異業種へ転職することには以下のようなメリットがあります。
新たな成長の機会を得られる
異業種への転職は新しい環境や業界に飛び込むことを意味します。これにより、新たなスキルや知識を習得し、自己成長の機会を得ることができます。異業種への転職では最も大きなメリットでしょう。
興味のあった業界はもちろん、自分がやりたかった仕事や事業に携われるだけでなく、強みや得意なことを活かすチャンスも生まれ、今後のキャリアにおいても大きな意味を持ちます。
さらに異なる業界の視点や経験を持つことで、より広い視野を持ち、柔軟性や創造性を高めることができるでしょう。
周りとの差別化を図れる
意外にも多いのが、他業界・異業種からの視点や気づきがあることです。
異業種からの転職は、他の応募者との差別化を図る絶好の機会です。
異なる業界や経験から得た知識やスキルを活かし、新しい業界においてユニークな価値を提供することができます。これにより、企業にとって貴重な人材となり、競争力を持つことができます。
自分という市場価値の構築ができる
異業種への転職は、自身のパーソナルブランドを構築する絶好の機会です。新たな業界での挑戦や成果を通じて、自己成長の証となる実績を積むことができます。
いろんな業界や職種を経験している人は、それだけ周りの人よりも知識や経験が豊富で、自分という存在の希少価値を高めていけます。
また、異なる業界での経験は、自己表現力やコミュニケーション能力を高めることにもつながるため、自分の苦手とすることや高めたいスキルなどを磨くこともできるでしょう。
第二新卒が異業種へ転職するデメリット
第二新卒が異業種へ転職する際には、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。
知識やスキルの不足
未経験であれば、当然新たな業界や職種に関する知識やスキルが不足していることが多いです。これにより、最初の段階では学習やトレーニングに時間がかかる可能性があります。
しかし、熱意や学習能力を持って取り組むことで、このデメリットを克服することは十分に可能です。
競争力の低下
異業種への転職は、その業界や職種においての経験や専門知識が不足しているため、他の応募者と比較して競争力が低くなる可能性があります。
特に、経験者が求められるポジションや競争率の高い業界では、第二新卒の立場では厳しい状況に直面することもあります。
しかし、自身の熱意やポテンシャル、異業種からもたらされる新しい視点やアプローチが評価される場合もあるため、他社と比較せず唯一無二の存在となれる努力をした方が賢明です。
人間関係や職場環境への適応
異業種への転職に伴い、これまで築いてきた業界や職種に関するネットワークは活かすことができず、新たなネットワークの構築が必要となります。
これは時間や労力を要する作業であり、最初の段階では情報やサポートの面で不利な状況に置かれるかもしれません。
しかし、積極的に新しい人脈を作り上げる努力をすれば、将来的には豊かなネットワークを構築することができます。それに前の仕事での関わりが活きる場合もあります。
第二新卒が異業種への転職を成功させるポイント!
第二新卒が「異業種」への転職を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。異業種でなくとも、第二新卒の転職では大事なことも含まれているのでしっかり確認しておきましょう。
転職の目的をはっきりさせる
やりたいこと(異業種)への熱意やキャリアを見据えた目的があることは、転職成功の秘訣となりますが、「今の会社が嫌だから」というマイナスな理由で早期退職をすることは危険です。
目的がなければまた同じことを繰り返してしまい、キャリアをドブに捨てることになります。
第二新卒の転職において、大事なことは以下の2つです。
- 早期退職/転職の理由
- 異業種へ転職する目的
第二新卒の転職では、以前の職歴が短い場合「またすぐに辞めてしまうのではないか」というマイナスなイメージを持たれやすくなっています。
しかし、その転職を決意した理由に、やりたいこと(異業種)への熱意やプラスの内容を伝えることができれば、企業側は決してマイナスには捉えません。
リスクを負ってまで新卒での転職を決意したあなたを、きちんと評価してくれるでしょう。
異業種への志望動機と自己PR
第二新卒だけでなく、異業種への転職でもっとも頭を悩ませるのが「志望動機」と「自己PR」ではないでしょうか。
同業種・同業界でなら、さらなるキャリアップのためにと培った経験やスキルを堂々とアピールできますが、異業種ともなれば、なぜ違う業界・業種なのかをうまく説明できなければなりません。
異業種への転職において大切なことは以下の2つです。
- なぜこの業種か
- 今の自分をどう活かせるか
志望動機や自己PRを述べるときに、採用担当に「あなたがしたいこと」「あなたはどんな風に役立てるか」を明確に伝えられるかがポイントです。
言うなれば、企業が求める人物像や企業イメージにマッチするかということ。この業界に興味を持った理由、働いていきたい意志を見せられるようにしましょう。
やる気に見合った行動力を示す
経験やスキルの少ない第二新卒が異業種へ転職する際に最も大切なのは、「やる気」とそれに見合った「行動」だということを覚えておきましょう。
目的や熱意に見合った行動力を面接で伝えることができれば、異業種であろうと転職はうまくいくケースは多いです。しかし、このやる気と行動力を伝えることが意外に難しく、意味を履き違えてしまう人もも少なくありません。
やる気といっても言葉だけの精神論でなく、それにともなった行動があって初めてやる気や熱意があることを伝えられるのです。
業種によって様々ですが、何か特別なことをするというわけではなく、その業界で使える資格の取得や勉強、個人での製作など試せることはたくさんありますよね。
例えば、Web/IT関係であればウェブサイトやデザインを作って持ち込んだり、金融関係なら業界資格や経済の勉強をしたりと、業界によってできることはたくさんあります。
私が第二新卒で異業種への転職をする際は、都内にあるその企業の販売店すべてを周ったり、業務に関連することから使える過去の経験などすべてを絞り出しました。
やる気や熱意に対する「行動」というのは、その気持ちが本物であればすぐに実行できるものです。
本気で転職を考える人は、やるべきことや何かできることを必死に探し行動しています。
あなたがもし、未経験でも異業種でやりたいことや目的があるのなら、今の自分に何ができるかを本気で考えてみてください。
第二新卒が異業種に転職する求人探しのコツ
最後に伝えておくと、異業種の転職を成功させるためには、適切な求人情報を見つけることが何よりも重要です。
第二新卒となれば「はじめての転職」となるため、求人の探し方を知らない人も多く、ハローワークや大手求人サイトを手当たり次第に探してしまいがちですが、これは失敗の元です。
上記も完全な間違いではないですが、ブラック企業に入ってしまったり、膨大な時間と労力を消費して転職活動を諦めてしまう人が多いため注意が必要です。
以下では、異業種への転職でおすすめの求人探しをご紹介します。
異業種転職に特化した求人サイトの活用法
専門的な求人サイトの利用
異業種転職に特化した求人サイトを活用することで、自身が興味を持つ異業種や職種に関連する求人情報を見つけることができます。これらのサイトは、異業種への転職に関する専門的な情報やアドバイスも提供しており、自身の転職活動をサポートしてくれるでしょう。
おすすめの転職サイト(エージェント)は下部でご紹介しています。
キーワード検索の工夫
異業種への転職では、業界や職種の専門用語やキーワードを上手に活用することが重要です。
求人サイトでの検索時には、異業種や希望する職種に関連するキーワードを使って検索を行いましょう。具体的な業界名や関連するスキル、キャリアチェンジに特化したフレーズを組み合わせることで、より適切な求人情報を見つけることができます。
アラート機能の活用
求人サイトのアラート機能を活用することで、自分の希望条件に合致する求人情報が登録された際に通知を受けることができます。異業種転職では求人情報が限られることもありますので、早めに情報をキャッチすることが重要です。
アラート機能を設定しておくことで、効率的に求人情報を収集し、積極的にアプローチすることができます。
SNSやプロフェッショナルネットワーキングの活用術
SNSやプロフェッショナルネットワーキングは異業種転職において重要な役割を果たします。以下はその活用術です。
LinkedInを活用する
LinkedInはビジネスプロフェッショナルのためのSNSであり、異業種転職においては貴重なツールとなります。
プロフェッショナルなプロフィールを作成し、異業種や希望する職種に関連するキーワードやスキルを明示しましょう。また、業界や職種に関連するグループやコミュニティに参加し、積極的に情報交換やコネクションの構築を行いましょう。
LinkedInを通じて他のプロフェッショナルとのつながりを広げることで、異業種転職において貴重な情報やアドバイスを得ることができます。
イベントやセミナーに参加する
異業種への転職を考えている場合、関連する業界や職種のイベントやセミナーに積極的に参加しましょう。これにより、業界の最新動向やトレンドを知ることができます。
さらに、参加者との交流や情報交換を通じて、異業種への転職に役立つつながりを築くことができます。
メッセージや面談の活用
SNSやプロフェッショナルネットワーキングを通じてつながった人々に対して、積極的にメッセージや面談のリクエストを送りましょう。
興味を持った業界や職種に関する質問やアドバイスを求めることで、貴重な情報やコネクションを得ることができます。真摯な姿勢と興味を示すことで、他のプロフェッショナルからのサポートや紹介を受ける可能性も高まります。
第二新卒で転職したいなら転職エージェントは必須!
第二新卒が異業種への転職をするなら、転職エージェントの利用は必須です。転職ノウハウや業界情報なども手に入りにくい第二新卒は、情報戦となる転職では不利になりやすいです。
第二新卒に特化した転職エージェントを使うことで、転職成功率を大幅に上げてくれます。
以下では、私が使ってよかったおすすめの転職エージェントをご紹介します。もちろん、登録や利用は無料なので、活用してみてください。
マイナビジョブ20's
異業種はもちろんですが、第二新卒専門とした転職エージェントの「マイナビジョブ20's」なら、はじめての転職をしっかりサポートしてくれます。
「マイナビジョブ20's」は、大手マイナビが運営する20代・第二新卒専門の転職エージェントです。
会社が大きいだけに、大手企業からベンチャー企業まで幅広く求人を保有しており、登録者だけが見れる「非公開求人」も多いです。
自分のやりたいことや自己分析、企業研究なども行いながら、あなたに合った求人をピックアップ後、マンツーマンではじめての転職を内定後の入社までフルサポートしてくれます。
WORKPORT|ワークポート
また、異業種で最も多いのが「IT」分野です。未経験で入社する人が多く、今後を見据えて異業種でも転職する人がたくさんいるため、業界に強い「WORKPORT|ワークポート」がおすすめです。
「IT」分野で未経験での転職を考えているのなら「ワークポート」は、是非とも活用しておきましょう。
IT・インターネット業界専門の転職エージェントで、求人数や転職ノウハウは業界でダントツです。
私が未経験でWeb広告代理店に入れたのはココのおかげでした。
ミケキャリ
ミケキャリは、未経験者やキャリアチェンジを希望する人、経験の少ない第二新卒をはじめ、20代の既卒やフリーターを対象に転職支援を行うサービスです。
大手人材会社がターゲットにしていない候補者層に注力しており、自分の学歴やキャリアに自信がない人には力を発揮できる転職支援サービスといえるでしょう。
ミケキャリのサービス自体は比較的まだ新しいですが、すでに10,000社を超える求人を扱っており、多くの求人から比較検討し、理想的な転職先を見つける可能性が高まります。
サービスの利用方法は簡単で、ミケキャリ公式サイトから会員登録(およそ1分程度)を行い、web/電話/対面のいずれかでカウンセリングを行った後、LINEで求人を紹介してくれます。
ミケキャリでは、履歴書・職務経歴書の書き方から面接アドバイスまで、一人当たりの平均面談時間10時間と手厚いサポートを心掛けてくれています。
大卒や正規社員だけではなく、高卒や非正規社員の人にもしっかりサポートしてくれるので、正社員へのキャリアチェンジを考えている人にもおすすめです。
まとめ|異業種へは第二新卒のうちに行くのがおすすめ!
異業種への転職をすることは無謀と捉える人もいるかもしれませんが、それは第二新卒に限った話ではありません。
同業種への転職なら現職でキャリアを積んだ方がいいですが、若くて成長を期待できる「第二新卒」だからこそ、異業種へは飛び込みやすいのです。
第二新卒が異業種へ転職するうえで、大切なことは以下の3つです。
- 業界・転職事情を知ること
- 転職する目的を考えること
- 転職への備えをしておくこと
第二新卒で転職を悩んでいるのなら、まずはやりたいことや目的を見つけましょう。
そして転職したい先が異業種であるならば、その業界・職種のことをしっかりと研究しておくことが大切です。
上記を認識した上で、『転職活動の全体の流れと方法!新卒が転職で失敗しない5つのステップとは! 』を参考に、新しい一歩を踏み出してみてください。
異業種だからと不安に思うかもしれませんが、挑戦しないでおくのはもったいないです。
第二新卒の強みである「若さ」と「吸収力」を武器に、チャレンジしてみてください。転職に成功する秘訣は、臆することなく立ち向かっていくことにあると私は信じています。