第二新卒として転職や再就職をする場合、職歴がないことや短いことで、学生時代の就活と何が違うのか疑問に思う方もいると思います。
しかし、就職活動と転職活動には大きな違いがあります。
学生時の就活と同じ気分でいると失敗する可能性が高まりますので、採用基準などの就活と転職の違いをしっかりと理解しておきましょう。
就活と転職活動の違いとともに、第二新卒の転職として役立つ知識もご紹介します。
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転職で覚えておきたい新卒との違いとは?
採用方式の違い|新卒採用と中途採用
学生が行う就職活動は、「新卒」枠での新卒採用になりますね。
新卒採用は、年に一度の一括採用で数十人〜数百人の規模でまとめて採用が行われます。
会社側としても新しく人を受け入れる体制を整えており、ビジネスマナーから業務の基礎まで一から育てようという姿勢で採用が行われます。
一方、転職者を採用する中途採用は、募集が不定期であり、必要な枠に欠員が出た時や人手不足のときに行うことが多いです。
採用人数は会社によって違いますが、数人〜数十人の規模で不定期に採用されます。
中途採用では「即戦力」を求めている場合が多いので、第二新卒といえど、ビジネスマナーや社会人としての基礎ができていることを前提としています。
新入社員の研修でも短期になる場合もあるでしょう。
また、内定が出たらすぐにでも動けることが望ましいとされます。
第二新卒の場合はどちらの間口でも応募することはできますが、学生のときの就職活動と違うことを頭に入れておかないと、転職活動で大きく失敗する可能性があります。
採用基準の違い|就活と転職活動
学生時の就職活動と第二新卒の転職活動の違いは、見る視点が違います。
学生の新卒採用では、その人の「社会人としてのポテンシャル」を考えて採用されるため、面接時には「こんなことを頑張ってきました」「こんな人格です」というような可能性を推し量って採用するのが、新卒の就職活動です。
反対に、転職活動ではポテンシャルと同時に「前職で成したこと=収益性」や「今後の定着性」が重視されます。
特に第二新卒の転職活動では、早期退職をした新卒の方がほとんどなので、「またすぐに辞めてしまわないか」という疑問を払拭できるかどうかにかかっています。
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第二新卒の転職活動で見られる採用基準
第二新卒の転職と35歳一般転職の違い
転職活動は35歳くらいの一般転職者であればわかりやすく、実際に会社の利益にどう貢献したかを聞かれます。
「今までの仕事で何を担当していたか」「どのくらいの期間でいくらの収益を出したか」「今後当社に入社したら、どのくらいの収益性をもたらすのか」と聞かれるわけです。
面接というより商談に近いですね。
一方で、第二新卒という20代の転職は「どんな人間であるのか」ということと、「どんな成果が出せるか」のどちらも半分ずつ問われることになります。
つまり、即戦力としてのポテンシャルよりも、「今後に対する期待」を見る場合がほとんどです。就活と35歳の転職の中間としての立ち位置になります。
関連記事:第二新卒の面接で聞かれることは?僕が実際に受けた質問と答え方!
第二新卒の転職で重要な「定着性」の判断基準
定着性とは、入社した後も辞めないで居続けてくれるかということです。
定着性というのは、「今の会社を退職して、新たな会社に移りたいという理由」で判断されます。というのも、再度転職をされてしまっては困るからですね。
「今の会社を辞めたい」「御社では頑張りたい」とただ言われても、面接官としては「なぜ、今の仕事を辞めるのか」のネガティブな面の理由が明確にならないと、不安で採用ができません。
なので、こういった不安を払拭するために、次のような答え方を面接ですると良いでしょう。
将来的な仕事内容の発展がないことが転職の動機です。
私は不動産の仲介業として、個人向け物件の仲介を行っておりました。
今後は、法人向け物件の仲介や売買業務に携わりたいのですが、現職ではその部門がなく、今後つくる方針もありませんので頑張ってもやりたい仕事にレベルアップすることができず、今後何十年も同じことの繰り返しです。
そのため、御社の法人向け仲介部門を志望します。初めは自分の強みを生かした個人向けの部門でも、実績次第で将来的に希望の仕事に携われる可能性があれば構いません。
つまり、「現職では頑張っても手に入らないもの、御社にはそれがあるから志望します」というメッセージが伝われば良いのです。
このように伝えることができれば、採用側も定着性も問題なしと判断してもらえるでしょう。
関連記事:第二新卒が採用されるのはなぜ?企業側のメリットや中途採用との違い!
就活とは違う転職活動の注意点!
企業目線で考える
学生の就活ではどうしても視野が狭くなりがちで、自分のことしか見えていないことが多いです。
新卒採用の面接でも、「私はこんな社会人になりたいです!」「御社で成長したいです」といった「自己都合」になってしまいます。
社会人を経験したあなたなら、この意味がわかりますよね。
面接時に「働く意思」や「やる気」を見せることは大切ですが、就活生と同じ発言をすると採用が難しくなります。
ポイントは、「働きたい側の目線ではなく、雇う側の企業目線で考えること」。
転職するにあたって、企業側にどのようなメリットがあるのかを考え、企業に対する売り込み方も変えていくことが大切です。
その他、就活とは違う「転職活動」の注意点!
- 情報収集や求人探しは自分で積極的に行う
- 社会人としてのマナーや基礎は身につけておく
- 転職先に自分がどう貢献できるか考えておく
就活とは違い転職活動は孤独
学生が一斉に行う就職活動とは違い、転職活動は一人で行うため「孤独」です。
全員が一斉にスタートする就活であれば、セミナーやイベントなども一緒に参加し、エントリーや面接も同時に行うため、「どうだった?」といった話し合いができますよね。
しかし、転職活動は自分の意思とタイミングで行うため、一緒に行動できる仲間も周りの状況を確認する手段もありません。基本的には自分一人の闘いです。
そのため相談できる相手も限られるので、転職で悩む新卒が多いのです。
転職活動できる時間も限られている
学生時の就職活動とは違って、転職活動は時間をフルに使えるとは限りません。
すでに退職している場合は可能ですが、在職している場合はスケジュール調整などが難しくなり、転職活動のために会社の休みを取ったり、業務に支障が出ることもあります。
一般的には転職活動で行うことは、
- 求人探し
- 求人への応募/エントリー
- 履歴書などの書類作成
- 面接
- 年収交渉や入社手続き
などがあり、現在の仕事をしながら転職活動を一人で行うのは、想定しているよりもやることが多くて大変です。
まずは転職活動の進め方や順序をしっかり理解し、転職エージェントなどに相談しながら進める方法が確実かつ、堅実なやり方でしょう。
第二新卒の転職活動ではエージェントの力をフル活用するべし!
在職中の転職活動をする場合は、精神的にも体力的にも、疲れやストレスになるため、日程調整や企業とのやり取りなどを代行してくれる転職エージェントなどを利用するとよいでしょう。
転職エージェントで転職活動を行えば、求人探しから面接対策まで転職のプロがすべて無料で手伝ってくれます。
企業との日程調整などを代行して行ってくれるため、在職中で忙しくても安心です。
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転職エージェントについては、「第二新卒が転職エージェントを利用するメリットとデメリット」でまとめているので、参考にしてみてください。